9月9日、20周年記念シンポジウムを無事開催することが出来ました。「こーじ通信」の中の寄稿記事「みんな元気」を1冊にまとめたものを記念誌として作成し、また長年リーフレットを作り直したいという思いも実現できました。詳しい内容は、後段の記録をお読みください。
これからの家族会の在り方ですが、以前オーストラリア・クイーンズランド脳損傷協会(BIAQ)のディキンソン氏から、最初は家族会があり、それを支援する形で始まったが、支援が広がっていくと、家族会は縮小し無くなった、というような話を聞きました。漠然と、支援が充実してきたら家族会は無くなっても大丈夫なんだ、と思っていました。まだまだ支援は足りない状況ですが、どうやら日本ではそういうわけにはいかないようです。シンポジウムでも、支援者からは家族会の存在は大事、家族、当事者同士が支え合ったり、居場所や情報交換の場として必要である。また行政への連携した働きかけを続けることも一つの役割、という意見をいただきました。
今井が「家族会の意義」として講演で話す家族会のパターンと同じです。「家族会とは基本的に同じ疾病を持った方々の集まり」「活動形態による3つのタイプ ①セルフサポートグループ ②情報を得るために組織された家族会 ③アドボカシー団体」というものです。これは「がん政策サミット開催の報告会」乗竹亮治氏(日本医療政策機構 市民医療協議会)から引用させてもらいました。疾患、障害にかかわらず、家族会というのはこういうものなのでしょう。
ということで、8月4日に参加した『共生社会を創る愛の基金』第7回シンポジウム「罪に問われた障がい者」の支援―ともに地域で暮らし続けるために―で私が得た情報をお伝えします。万引きなど比較的軽微な罪で障害者や高齢者が再犯、累犯を繰り返していることに関しては「こーじ通信」NO.81、90でもお伝えしていますが、国の施策が動いています。「再犯防止推進法」(平成28年12月公布・施行)で国だけではなく地方公共団体にも取り組む責務があるとし、国・地方・民間が一丸となって「息の長い」支援の実現に向けた取り組みを推進するために平成30年は推進元年として「再犯防止推進計画」の実施を始めています。3年間の「地域再犯防止推進モデル事業」が全国で30自治体が採択されました。福祉関係者の役割の重要性も言及され、理解と受け入れ、地域のネットワークへの参加、広報啓発活動への協力について、それぞれの立場で何らかのアクションを、とのことです。